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2018年度 日本華僑華人学会研究大会の報告

2018年度第16回年次研究大会は、2018年11月17日(土)に、以下のプログラム通り、東洋大学白山キャンパスにて開催されました。一日で大会のスケジュールを組みましたので、朝9時半からのスタートでした。

参加者は56 名(一般会員44 名、非会員 8名、学生・優待会員4名)で、盛況のうちに終了しました。

午前中の分科会では、客家系商人家族の事例と共に、東アジア・東南アジアという現代の地域概念に規定されない華僑華人ネットワークのダイナミズムが、19世紀から1960年代にかけての歴史的過程の中で議論されました。
この学会にふさわしい学際的、かつ新しいアプローチを提示する内容の濃い分科会でした。

続いてお昼休みを挟んで、4つの個人発表がありました。多様なテーマを取り上げたご発表で、各発表において活発な議論が交わされました。

翌日に若手ライティングアップセミナーが企画されていたこともあり、大学院生による発表はありませんでした。

開催校企画シンポジウムでは、「変貌を遂げる21世紀の華僑社会」をテーマに、シンガポール、イタリア、ボツワナ、そして僑郷の事例が報告されました。

質疑応答に時間的余裕がありませんでしたが、華僑華人社会の近年の変化に目を向けさせるものでした。

懇親会では、16階からの東京の夜景を楽しんでいただきながら会員相互の懇談の輪が広がりました。

 

9:30-11:30

分科会「東南アジア・東アジア間の華僑華人ネットワーク再考―客家系商人家族の事例研究から」代表者:芹澤知広(奈良大学)
発表者:工藤裕子(東洋文庫)、陳來幸(兵庫県立大学)、芹澤知広
司会・趣旨説明:北村由美(京都大学)、コメンテータ:古田和子(慶應義塾大学)

 

11:30-12:30

個人発表

 

11:30-12:00

宮原 暁(大阪大学)「『僑批』と『唸経』の文脈-華僑華人研究における多声的翻訳モデルの可能性」

 

12:30-13:00

石川朝子(帝京大学)「日本の中華学校の教育改革の現在」

 

12:30-13:30

お昼休み (理事会:8号館セミナー室5)

 

13:30-14:30

個人発表

 

13:30-14:00

横田祥子(滋賀県立大学)「ダヤック人の神格化に見る世界観の交差-インドネシア西カリマンタン州の民間信仰から」

 

14:00-14:30

王 維(長崎大学)「ザンジバル華人社会の再構築」

 

14:40-17:40

開催校企画シンポジウム「変貌を遂げる21世紀の華僑社会」 趣旨説明:山本須美子 (東洋大学)
登壇者:奥村(平島)みさ(東洋大学)「新華僑が変えるシンガポール華人社会」
田嶋淳子(法政大学)「イタリアにおける中国系ニューカマーのコミュニティ形成をめぐって」
シ・ゲンギン(京都大学)「南部アフリカにおける新華僑」
川口幸大(東北大学)「21世紀の僑郷-何が変わり、何が変わっていないのか」
コメンテータ:山下清海(立正大学)、張玉玲(南山大学)

 

17:50-18:30

総会

 

18:45-20:45

懇親会

(文責:山本須美子 大会実行委員長)